床ずれの予防と改善にすっぽんが役立つ
長期間、寝たきりの人を看護していると、気になることのひとつに床ずれがあります。床ずれには様々な要因があり、低栄養もそのひとつです。低栄養を補うために最適なのが栄養価の高いすっぽんなのです。すっぽんを床ずれ予防に利用しませんか?
床ずれの間接的な要因のひとつは栄養不足
床ずれは「褥瘡」(じょくそう)といいます。長期間寝たきりにより、体の同じ部分が圧迫され、血流が悪くなることにより皮膚の一部が壊死、潰瘍状態になることです。しかし同じ状況にあっても、必ずしも全員が床ずれになるわけではなく、多くの要因が複雑に絡み合って起こるといわれています。
体の圧迫は床ずれの直接的な要因のひとつですが、間接的な要因のひとつに栄養不良があります。寝たきりでは思うように食事が摂れず、栄養不良になる人が多いのです。それに加え、体の一部が常に圧迫され、血流が悪くなっている状態では、皮膚組織に栄養が十分に行き渡らなくなります。圧迫を軽減しながら、皮膚や筋肉に十分な栄養を行き届かせることが床ずれ予防に大切なのです。
体に必要とされる栄養素をしっかりと補給しない限り、床ずれを治すことは難しいといえるでしょう。
すっぽんの床ずれ予防と改善に役立つ栄養素
すっぽんには床ずれの予防と改善のために、是非、摂取したい以下の栄養素が含まれています。
たんぱく質、アミノ酸
床ずれ予防に必要な栄養素の代表はたんぱく質です。たんぱく質が不足すると皮膚が弱くなり、筋肉の量も低下します。そのため、床ずれを起こしやすくなるのです。
たんぱく質を作る材料になるのがアミノ酸です。すっぽんには人の体を構成する20種類のアミノ酸のうち、18種類が含まれています。中でも、BCAAと呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンはたんぱく質の合成を促進し、床ずれの傷の回復に有効に働くといわれています。
アミノ酸のひとつのアルギニンも床ずれの予防と改善に役立ちます。アルギニンは血管を拡張させ血流を改善します。また細胞の増殖を促し、傷が治るように働きかけます。
ミネラル類
亜鉛
亜鉛はDNAの材料で、細胞が新しく作られるのを助ける働きがあります。亜鉛は体内の酵素に含まれており、代謝を活性化させます。
鉄
鉄はヘモグロビンと結合し、酸素を全身に運搬する役目があります。鉄が不足すると全身に酸素がうまく運ばれず、皮膚も弱ります。
銅
銅は鉄の働きを助け、血液の合成に携わります。皮膚細胞の老化を進行させる活性酸素を除去する働きもあります。
カルシウム
カルシウムは骨や歯を丈夫にし、ホルモンバランスを整える働きがあり、筋肉の収縮を助けます。カルシウム不足は床ずれの治りを遅らせます。
ビタミン類
ビタミンA
ビタミンAは肌の健康を守り、皮膚粘膜を保護し免疫力を高め、感染症の予防に働きます。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成に必要とされます。抗酸化作用があり免疫機能の向上にも関わります。水溶性で余分は体外に排出されます。
ビタミンE
ビタミンEは血管を広げ、血行を改善します。抗酸化作用があり、皮膚細胞などの衰えを防ぎます。
栄養補給にすっぽんのサプリメントがおすすめ
食事が思うように摂れないと、どうしても必要な栄養素が不足します。栄養不足は床ずれの原因のひとつでもあるため、食事で摂れなかった栄養を補うためにもすっぽんのサプリメントの継続的な摂取がおすすめです。
サプリメントは錠剤やカプセル、ドリンクタイプなど、数多くの種類が販売されていますので、ニーズに合ったものを選ぶと良いでしょう。
医師や専門家と相談しながら、床ずれの予防に努めましょう。