すっぽんはどこに生息するのか?

すっぽんは食用だけではなく、ペットとしても飼育されています。現在、日本国内に生息するすっぽんは在来種と考えられているものと、海外から持ち込まれたものとの交雑種が混在します。生息数が激減している野生のすっぽんはどこに生息しているのでしょうか。

在来種は北海道を除く日本各地に生息

日本に生息しているすっぽんは爬虫類カメ目スッポン科キョクトウスッポン属に分類され、キョクトウスッポン、ニホンスッポン、シナスッポンとも呼ばれます。日本国内の個体は中国すっぽんの亜種とされています。

日本固有のすっぽんは、本州、四国、九州の全域に自然分布していると考えられています。北海道のような寒冷地では野生のすっぽんは生息できません。
在来種のすっぽんは日本が起原の固有種なのか、あるいは海外からの移入が定着したのか、明らかではありません。

海外から持ち込まれたとされるすっぽんの生息地

すっぽんの養殖は明治時代から始まり今日に至ります。養殖用として海外から持ち込まれたものや、養殖場から脱走したものが定着したと考えられている地域があります。大隅諸島、奄美諸島、沖縄諸島、大東諸島、先島諸島がその対象です。このうち奄美諸島以北のものは日本列島から、沖縄諸島以南のものは台湾などから直接、あるいは間接的に持ち込まれたのではと推測されていますが、明確にはされていません。

海外でのすっぽんの生息地

海外でのすっぽんは中国大陸の沿岸部、台湾、朝鮮半島、ロシア極東地域、インドシナ半島東部に生息しています。また人為的な移入が行われており、ハワイ、グアム、ティモール、アメリカ合衆国、タイ、マレーシアにも生息しています。

すっぽんは淡水域に生息するカメの一種

すっぽんは淡水域に生息するカメの一種です。ほとんどの時間を水の中で過ごします。野生のすっぽんの数は乱獲や環境破壊により激減しましたが、それでも河川の中下流域、湖沼、池、水田、水路などで時折、見かけることができます。現在、見かけることができる野生のすっぽんは、必ずしもキョクトウスッポンであるとは限らず、交雑種の可能性もあります。

すっぽんとカメを最も簡単に見分ける方法は甲羅を観察することです。すっぽんの甲羅は隆起がなく平べったい形をしています。カメの甲羅に比べ、小さくて軟らかいのが特徴です。触れようとすると噛みつかれることがあるので注意しましょう。鋭い爪がついた3本の指がそれぞれの足にあり、引っ掻くこともあります。
とはいえ、性格は臆病で、ちょっとした物音で逃げていきます。

すっぽんは国際自然保護連合のレッドリストに、絶滅危惧種として記載されています。現在、食用のすっぽんのほとんどが養殖でまかなわれているため、食品としての供給数は安定しています。

まとめ

日本固有のすっぽんは、本州、四国、九州の全域に自然分布していると考えられています。

大隅諸島、奄美諸島、沖縄諸島、大東諸島、先島諸島に生息するすっぽんは海外から持ち込まれたものや、養殖場から脱走したものが定着したと考えられています。

海外では中国大陸の沿岸部、台湾、朝鮮半島、ロシア極東地域、インドシナ半島東部に生息しています。

人為的な移入も行われており、ハワイ、グアム、ティモール、アメリカ合衆国、タイ、マレーシアなどでも生息しています。

効果・成分・危険性・相性